NTT西日本グループは、2025年大阪・関西万博の会期中に、IOWN APN（All-Photonics Network）を利用した共同利用型リモートプロダクション環境を複数の在阪放送局に提供し、実証実験を成功させました。IOWN APNの「大容量・低遅延・ゆらぎゼロ」という特徴により、番組制作に求められる高品質かつ安定した映像伝送を高いレベルで実現し、番組制作ワークフローの効率化と設備投資最適化に向けた可能性が示されました。
本取り組みでは、NTTスマートコネクトのデータセンターを中継拠点とし、万博会場と放送局をIOWN APN技術を用いた「All-Photonics Connect powered by IOWN」で接続しました。これにより、データセンターに集約した制作機能を放送局から利用する共同利用型の環境を提供しました。
在阪放送局4局は、このリモートプロダクション環境を実際の中継番組制作や映像データの伝送路として活用し、遠隔地間の円滑なコミュニケーションや、撮影から送出までの一貫した制作ワークフローの確立を実証しました。また、必要なリソースを共同利用することで、設備投資や維持コストの最適化につながる可能性も確認されました。
NTT西日本グループは今後、今回の実証結果を踏まえ、データセンターをハブとする「メディアハブ（仮称）」のサービス化に向けた検討を本格化させ、リモートプロダクションの利用可能会場（ベニュー）の拡大や、AIを活用した映像分析・編集支援などの機能強化を進め、メディア業界全体のDXを牽引していく方針です。
・2025年大阪・関西万博でIOWN APNによる共同利用型リモートプロダクションを実施し、成功させました。
・IOWN APNの「大容量・低遅延・ゆらぎゼロ」特性により、高品質かつ安定した映像伝送を実現しました。
・NTTスマートコネクトのデータセンターをハブとして制作機能を集約し、複数放送局に提供しました。
・運用面で、円滑なコミュニケーション、一貫した制作ワークフロー、設備投資最適化などのメリットが確認されました。
・今後、同環境を共同利用型サービス「メディアハブ（仮称）」として早期事業化を目指します。